コラム

2020.10.12 06:00

UTMとは?セキュリティ対策を一元管理するメリットとは?

今さら聞けないICT用語 UTMとは?
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UTM(ユーティーエム)はUnified Threat Managementの略で、「統合脅威管理」と訳されるネットワーク上のセキュリティ対策に用いられる機器です。

UTMについて図解する画像。詳細は本文を参照。

これまでの企業において、どのようなセキュリティ対策を実施していたか考えてみましょう。パソコンに対してはウイルス対策ソフトの導入、ネットワーク上ではファイアウォールの設置やログの監視などがありました。

これらは現在も有効な対策ですが、昨今は攻撃の手口がどんどん複雑になっています。このため、さまざまな攻撃に対して個別に対策を実施していると管理者の負担が大きくなります。そこで、ウイルス対策やファイアウォール、IPS(不正侵入防御システム)、IDS(不正侵入検知システム)などを統合した製品としてUTMがあります。

UTMに接続されたすべての機器を保護できるため、パソコンだけでなくプリンタや複合機などの機器も対策できます。

「UTM」についての素朴な疑問

「我が社にUTMを導入すると、どのようなメリットがあるんだろう?」

解決のヒント

ウイルス対策ソフトやファイアウォール、IPSやIDSは基本的に外部からの攻撃に備えるものでした。しかし、企業のセキュリティを考えるとき、外部からの攻撃を防ぐだけではすべてのリスクを取り除けません

例えば、内部の従業員による情報の持ち出しや有害なサイトへのアクセスも防ぐ必要があります。UTMには外部からの攻撃を防ぐ以外にも、内部からの不審な通信を見つけ、防ぐ機能があります。

また、個別のパソコンに導入するのではなく、UTMを1つ導入するだけで何重にも対策できるため、セキュリティ製品を個別に導入するよりも簡単で、運用時にも管理者の負担を軽減できます。費用面では個別に対策するよりも高くなってしまう場合もありますが、中小企業などの場合は専任の管理者を配置できないことも多く、UTMなどを使って管理の手間を減らす対策は有効です。

注意点としては、1つの機器で管理するため、UTMが停止した場合にはセキュリティ機能が停止するだけでなくネットワークの動作に影響がある場合もありますので、サポートなどが充実している製品を選択して導入しましょう。

増井氏の顔写真

執筆者

増井 敏克

増井技術士事務所 代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級に合格し、公益財団法人日本数学検定協会認定トレーナーとしても活動。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発をおこなっている。『IT用語図鑑』など著書多数。

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