コラム

2020.09.24 06:00

中小企業にこんなに使いやすい!IT導入補助金をご存じですか

IT導入補助金のススメ 中小企業にこんなに使いやすい!IT導入補助金をご存じですか
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こんなに使える!IT導入補助金活用事例集

こんなに使える!IT導入補助金活用事例集

どんな企業が、どんなシーンでIT導入補助金を活用できるのか?具体例を集めた資料を無料配布中!補助金の概要をまとめたコラム資料も一緒にお届けします。ぜひITツール導入の参考にしてみて下さい。

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※本記事の内容は、記事作成日時点(2020年8月)の情報に基づいています。最新の情報は各施策の公式サイトなどをご参照ください。

IT導入補助金とは?

IT導入補助金は、企業が「生産性向上(業務効率化)」に役立つITツールを導入する際に、その導入金額の一部分(1/2~3/4)を国に補助してもらえる制度です。

正式名称は「サービス等生産性向上IT導入支援事業」で、バックオフィス業務の効率化や新たな顧客獲得など「付加価値向上」につながるITツールの導入を支援するための支援事業です。

IT導入補助金ができたのは2017年なので比較的最近の制度ですが、補助額が最大450万円もある一方で、申請が比較的やりやすいことから、中小企業の間では人気の補助金になっています。

さらに今年は、コロナ対応の新しいタイプが登場し、ますます使いやすくなりました。

「聞いたことはあるけど、難しいんじゃないの?」

「うちの業務は特殊だから、対応してないのでは?」

などと考えて尻込みしているとしたら、実にもったいない!

今回の記事では、IT導入補助金とはどんな制度なのか、その概要をご説明します。

IT導入補助金による「生産性向上」とは?

IT導入補助金の対象となるのは「生産性向上」のためのITツール導入です。

では、生産性向上とはなにかといえば、仕事の無駄を省くことで、1人あたりの「粗利益金額」を増やすことです。

より正確にいうと、

「粗利益(売上-原価)/(従業員数×1人当たり勤務時間(年平均))」

と定められている労働生産性を向上させることが目的になります。

たとえば中小企業では、経理で手書きの伝票を使っているところは珍しくありません。また、パソコンで処理しているとしても、エクセルやワードなどの汎用的なオフィスソフトで処理しているというケースもよく見られます。

そこに専門の経理システムを導入すれば、日々の経理業務に必要な労働時間が大幅に削減されます。このように同じ結果を出すために、より短い労働時間で済ますことができれば、生産性が向上していることになります。

あるいは、営業部に顧客管理システムを導入することにより、見込み顧客への効率的なアプローチが可能になれば、今までと同じ営業活動の時間でもより多くの売上や粗利益を上げることも可能になるでしょう。

このように、同じ労働量でより多くのアウトプット(粗利益)を出すことも、生産性向上にあたります。

導入の成果は?

中小企業庁が発表しているデータによれば、IT導入補助金の採択された事業者の平均で、

・労働生産性が24%増加、売上が16%増加

・勤務時間は2%減少

などの成果が出ています。

国の補助を得ながらITツールを導入して、労働時間を減らしながら売上アップ、そんな魅力的な制度が、IT導入補助金です。

IT導入補助金はどんな企業で使えるのか

IT導入補助金の対象となる企業には、いくつかの要件が定められています。細かい要件もありますが、ここでは主なものを記載します。

(1)中小企業、小規模事業者であること

申請できるのは、中小企業基本法に定義されている「中小企業」または「小規模事業者」になります。同法では業種ごとに、資本金または常勤従業員数が一定以下の企業を中小企業、または小規模事業者と定めています。

(例)

  • 製造業、建設業、運輸業:資本金3億円以下または従業員数300人以下

  • 卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下

  • サービス業(ソフトウェア業などを除く):資本金5000万円以下または従業員数100人以下

  • 小売業:資本金5000万円以下または従業員数50人以下

なお、法人化していない個人事業主でも対象となります。また、医療法人、社会福祉法人、学校法人、財団法人、社団法人、特定非営利活動法人なども、一定の規模以下であれば対象となります。

(2)日本国内で事業を行うこと

海外での事業展開は対象となりません。

(3)労働生産性の目標

補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上およびこれらと同等以上の、数値目標を作成すること。労働生産性の計算方法などには、規定があります。

(4)交付申請の内容について、IT導入支援事業者などの確認を受けること。

IT導入支援事業者(後で説明します)にパートナーになってもらい、一緒に申請するのが、IT導入補助金のしくみです。

(5)ITシステム導入後の事後報告をすること。

ITシステム導入後、実際に支払った金額などにもとづいて「事業実績報告」をします。さらに、一定期間システムを業務に利用した後には、どの程度生産性向上の効果があったのかなどを報告する「事業実施効果報告」の義務もあります。

他にも項目はいろいろありますが、簡単にいえば、中小企業で、法令違反などがなく、IT機器の導入によって生産性を向上させることができる(そのためにきちんと取り組む意志がある)会社であれば、業種や売上を問わず、幅広く申請することが可能です。なお、宗教法人、および風俗営業の事業者は対象外です。

IT導入補助金では、どんなものが補助対象となるのか

この補助金を使って導入できるITツールなどは、支援事業者(後述)が提供するITツールで、事前に補助金事務局に申請し認定を受けたものに限られます。具体的にどんなITツールがあるのかは、補助金事務局のウェブサイトで確認できます。

大きくわけると下記のようになっています。

補助を受けられるITツール等の種類

(1)ソフトウェア(業務プロセスにかんするもの)

  • 顧客対応・販売支援

  • 決済・債権債務・資金回収管理

  • 調達・供給・在庫・物流

  • 業種固有プロセス

  • 会計・財務・資産・経営

  • 総務・人事・給与・労務・教育訓練

(2)ソフトウェア(オプション的なもの)

  • 自動化、分析ツール

  • 汎用ツール(テレワーク環境の設備に有するツール含む)

  • 拡張機能

  • データ連携ツール

  • セキュリティ

(3)役務(システムに関連する付帯サービス)

  • 導入コンサルティング

  • 導入設定、マニュアル作成、導入研修

  • 保守サポート

(4)ハードウェアのレンタル費用(C類型のみ)

  • パソコン、タブレットなどの機器レンタル費用

ただし、その選び方には、独特のルールがあります。それについては以下の項目で説明します。

IT導入補助金には、A、B、Cの3タイプがあるが、いまの旬はC類型!

IT導入補助金には、大きくわけて「A類型」「B類型」「C類型」の3つのタイプがあります。(正確にはC類型は、C-1とC-2に分かれており、それを区別すれば4タイプ)

ここが、IT導入補助金を少しわかりにくく感じさせるポイントですが、ごく大雑把にいうと、下記のようにまとめられます

  • 小さくて導入金額が安いシステムを対象にするのがA類型

  • 大きくて導入金額が高いシステムを対象にするのがB類型

  • コロナ対応の内容が含まれたシステムで、さらにハードウェアのレンタル費用も対象になったのがC類型

そして、2020年8月現在では、申請の大部分が「C類型」でなされています。これは、C類型がコロナ対応ということで、幅広く申請が受け付けられること、また、A類型、B類型とことなり、ハードウェアのレンタル費用も対象となることがその理由です。これから申請を考える方は、まずC類型を検討するのがよいでしょう。

A,B,C類型の詳細

A、B、Cの3類型のそれぞれについて、もう少しくわしく見ていきます

どの類型を使うことができるのかは、「ソフトウェアの種類」と「導入金額」とで決まります

ソフトウェアの種類については、先の「補助を受けられるITツール等の種類」の項目をもう一度確認してください。

まず、A類型、B類型のいずれでも、表の「(1)ソフトウェア(業務プロセスにかんするもの)」の1つ以上が必ず含まれていなければなりません。

つまり「(2)オプション的なものだけ」「(3)役務だけ」「(4)ハードウェアレンタルだけ」を導入することはできない、ということです。

ITツールの組み合わせタイプの例(カッコ数字は補助を受けられるITツール等の種類の分類)

OKな組み合わせタイプ

  • (1)顧客対応ツール+(2)自動化ツール

  • (1)会計ツール+(3)導入コンサルティング

  • (1)顧客対応ツール+(1)会計ツール+(3)導入コンサルティング

  • (1)顧客対応ツール+(4)ハードウェアレンタル費用(C類型のみ)

NGな組み合わせタイプ

  • (2)自動化ツールのみ

  • (3)導入コンサルティング

  • (2)汎用ツール+(3)導入コンサルティング

  • (4)ハードウェアレンタル費用のみ(C類型のみ)

つまり、必ず(1)業務プロセスを1つ以上含み、それにプラスして(2)~(4)の内容を加えてもよい(加えなくてもよい)という考え方です。

A類型:30万円~150万円未満で、経費の1/2までの補助金が受けられる

  • 1つ以上の業務プロセスをもつソフトウェアが対象

  • 上記を満たしていればそれに加えて「オプション」「役務」の経費も対象となる

  • 補助額は、30万円~150万円未満で、補助率は1/2まで(200万円のソフトウェアの導入なら最大100万円の補助を受けられる)

B類型:150万円~450万円以内で、経費の1/2までの補助金が受けられる

  • 4つ以上の業務プロセスをもつソフトウェアが対象

  • 上記を満たしていれば、それに加えて「オプション」「役務」の経費も対象となる

  • 補助額は、150万円~450万円以内で、補助率は2/3まで(900万円のソフトウェアの導入なら最大450万円の補助を受けられる)

C類型-1:30万円~450万円以内で、経費の2/3までの補助金が受けられる

  • 1つ以上の業務プロセスをもつソフトウェアが対象

  • サプライチェーンの毀損への対応(顧客への製品供給を継続する)が補助対象経費全体の1/6以上含まれていること

  • 上記を満たしていればそれに加えて「オプション」「役務」「ハードウェアレンタル」の経費も対象となる

  • 補助額は、30万~150万未満または150万円~450万円以内で、補助率は2/3まで(750万円のソフトウェアの導入なら最大450万円の補助を受けられる)

C類型-2:30万円~450万円以内で、経費の3/4までの補助金が受けられる

  • 1つ以上の業務プロセスをもつソフトウェアが対象

  • 非対面型ビジネスモデルへの転換(非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換する)、またはテレワーク環境の整備(従業員がテレワーク(在宅勤務等)で業務を行う環境を整備する)が補助対象経費全体の1/6以上含まれていること

  • 上記を満たしていればそれに加えて「オプション」「役務」「ハードウェアレンタル」の経費も対象となる

  • 補助額は、30万~300万未満または300万円~450万円以内で、補助率は3/4まで(600万円のソフトウェアの導入なら最大450万円の補助を受けられる)

いま人気のC類型は、6つの業務プロセスのいずかに加えて、サプライチェーンの毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備、のいずれかに対応するためのソフトウェア導入に利用できます。

まさに「いま、コロナで困っている」という会社を助けるための政策意図が明確です。

なお、ハードウェアに関しては、PCやタブレットなどが補助対象となりますが、あくまで「レンタル費用」のみで、購入費用は対象外であることに注意してください。また、先にも書いたとおりハードウェアのレンタル費用のみも補助対象になりません。

IT導入補助金をサポートするIT導入支援事業者

先に述べたように、この補助金の対象となるITツールなどは、あらかじめ事務局の認定を受けたものに限られます。そこで、中小企業の生産性向上の役に立つと思われるツールなどを事務局に申請し、認定されたITベンダーなどが、IT導入支援事業者として登録されます。

登録されたIT導入支援事業者は、申請する企業の共同事業者(=パートナー)として、この補助事業を手助けする役割を担う者です。

具体的には、ITツールの提案や導入の支援、補助金の申請に必要な事業計画の策定支援など、各種申請等の手続きのサポートを行います。

たとえば、ある会社の社長が「販売活動を効率化したい」という課題を感じていて、それをITツールで解決したいと考えたとしても、

  • どういったITツールを導入すればいいのか

  • そのツールを使って、どのように販売活動を変えればいいのか

といったことは、よくわからないのが普通です。

そういう経営者の相談に乗りつつ、最適なITツールを提案し、さらに申請事務のサポートまでしてくれるのがIT導入支援事業者です。

具体的な導入ツールにはどんなものがある?

具体的に導入できるツールは、汎用的なものから、業種特化的なものまで、多種多様に揃っています。

汎用的なものとは、一般的な会計管理システムや給与管理システムです。

また、運輸業であれば、複雑になりがちなドライバーの勤怠管理をする専用システム、建設業であれば、CADデータと連動して見積りデータの作成を行うツールなど、業種に特化したツールもあります。

実際にどんな業種の企業が、どんな風にIT導入補助金を活用しているのかといった具体例をダウンロード資料としてご用意しましたので、ご覧ください。

※本記事の内容は、記事作成日時点(2020年8月)の情報に基づいています。最新の情報は各施策の公式サイトなどをご参照ください。

取材・文:編集部

藤田有貴子さんの顔写真

監修

藤田有貴子(ふじた ゆきこ)

中小企業診断士。国家資格キャリアコンサルタント。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。シンクタンクやIT企業等で企画調査分析、補助金を活用した新規事業立ち上げを経験し、実践的な支援を得意とする。

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