コラム
2020.09.24 06:00
サーバー(サーバ)とは?その種類と自社で導入するときの注意点
この記事に書いてあること
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サーバーは何らかのサービスを提供するハードウェアやソフトウェアのことです。
たとえば、Webサーバーは利用者がWebサイトを開こうとしたとき、指定されたファイルを返すサービスを提供します。メールサーバーはメールの送受信を、ファイルサーバーはファイルを共有するためにファイルの管理を、データベースサーバーはデータの保存を、それぞれサービスとして提供します。
利用者はこれらのサーバーにアクセスすることで、欲しいファイルなどを自分の好きなタイミングで取得できます。サーバーとパソコンとの違いとして、サーバーはいつ誰がアクセスしてくるかわからないため、24時間止められないことが挙げられます。このため、安定して動き続けることが極めて重要になります。
「サーバー」についての素朴な疑問
「我が社にもサーバーを導入したいが、どんな運用方法があるんだろう」
サーバーを自社で構築することを「オンプレミス」といい、CPU(コンピュータの頭脳にあたる部分)やメモリ、OS(コンピュータを動かすためのソフトウェア)などを自由に選んで構築できます。その保守や運用に専任の担当者が必要ですし、サーバールームなどを用意し、空調や電源などを適切に配置しなければなりません。
自社で用意したサーバー機器をデータセンターの事業者に預ける「ハウジング」や「コロケーション」という方法もあります。データセンターは災害にも耐えられるように耐震設計や自家発電、高度なセキュリティなど万全の体制を用意しており、空調や電源なども利用できますが、運用は自社でおこなう必要があります。
サーバーは自社で構築・運用するだけでなく、他社が構築したものを利用することもできます。運用も任せたい場合、「ホスティング」という方法があります。代表的な例がレンタルサーバーです。Webサーバーやメールサーバー、データベースサーバーなど多くの企業が使っている機能を提供しており、月額制で安価に利用できます。他の企業などと共用であることも多く、自由な構成はできませんが、保守や運用を任せられ、社内に設置場所も確保する必要がありません。
最近ではクラウドを使ってサーバーを構築することも増えており、初期費用や運用費用、性能や安定性、セキュリティなどを総合的に判断して自社に合ったサーバーを構築することが求められています。
執筆者
増井 敏克
増井技術士事務所 代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級に合格し、公益財団法人日本数学検定協会認定トレーナーとしても活動。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発をおこなっている。『IT用語図鑑』など著書多数。
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